Springerie シュプリンゲルレ , Anisbrötli アニスブロートリ , パン・ダニス Pain D'anis
口に入れると、表面はポリッと歯ごたえがあるのに、中はしっとり、ほっくり… かめば噛むほどほのかなアニスの香りと甘みが口の中に広がって、最後にそこに張り付いていたアニスシードがご愛嬌…
清楚でおすましな印象とは裏腹に、食べ進むにつれて食感と風味が次々変わる楽しい食感のシュプリンゲルレは、小麦粉とたっぷりの砂糖、そこにアニスを加えてこね合わせた生地を、彫りを施した型に押し入れて凹凸のレリーフを刻み、表面を乾燥させてから、低温で焼き上げられる乳白色のジンジャーブレッドです。
その発祥は14世紀 ドイツ南部のシュワーベン地方: 現在のバーデンウュルテンベルク州の南部の修道院とされ、近隣地域に伝わると、シュワーベン地方を含むドイツ南西部では『シュプリンゲルレSpringerle』 近隣のオーストリアやスイスでは『アニスブロートリ』、アルザス地方では『パン・ダニス Pain D'anis』と呼ばれるように。
16世紀末 砂糖の流通量が多くなると、修道院ではそれまで以上に盛んに作られるようになり、そこで焼かれる聖書の逸話をモチーフにした純白のシュプリンゲルレは読み書きのできない民衆にとっては、まさに「食べられる聖書」 信仰心を高め、教会への忠誠心を育むアイテムとしてミサや教会行事の後に供物として手渡され、人気を集めました。
贈答や装飾用にテンペラで着色されたカラフルで美しいシュプリンゲルレも作られ、その中には芸術工芸品の域に達する逸品も多数あり、現存するものも。
*テンペラ:顔料を卵で練って作る絵の具
かつては、年間を通して宗教行事やお祭り、祝い事と、それに合わせたモチーフが彫り込まれた木型が用意され、その都度焼かれていましたが、現代はクリスマスを祝うために作られることが多く、子どもたちが色を塗り、華やかなオーナメントに仕上げると、穴に紐を通してクリスマスツリーにつり下げて、南西ドイツ地域のクリスマスを彩ります。
色付けしてインテリアに…
古くから卵白と顔料を混ぜて作られる絵具:テンペラを使って着色することも盛んに行われました。現代もクリスマスを前に様々な色を塗りこんで、華やかなオーナメントに仕上げる作業は子供達に大人気!カラフルなクッキーは二つの穴に紐を通してクリスマスツリーにつり下げたり、インテリアとして飾られてクリスマスを華やかに彩ります。
クリスマスマーケットにて…
南ドイツの古都ニュルンベルクのクリスマスマーケットに出店していたシュプリンゲルレの木型を売る屋台には、木彫りやセラミック、ローラー式の型が並べられ、熱心に型を選んだり、お店の方に質問する人の姿から、皆さん ホームメイドされるのね^_^…
生地を平らに広げ、転がして型付けするローラータイプ ↓
こちらはニュルンベルクで買い求めた木製とセラミックの型です。フックがついて、インテリアにも使えます。↓
スイスのメーカーの製品 アルミ合金製の型は生地が外れやすい優れもの。↓